11月最後の週末、岩手県大槌町に行ってきました。
北海道消化器科病院緩和ケアの田巻知宏先生が、
6年間続けていらっしゃる岩手県大槌町へのボランティア活動に
ご一緒させていただきました。
東日本大震災の半年後から年に数回、お仲間のお医者様がたと
仮設住宅を訪問されている活動です。
お話をうかがった時にとても感動して、連れて行っていただくことになりました。
今回は東京の桜町病院ホスピスの大井裕子先生も参加され、
皆さんのお話を聞いていらっしゃいました。
私のアシスタントの奥田萌さん、そして田巻先生をご紹介いただきました素敵な友人も
同行してくださいました。
大槌町の被害は想像を絶します。
人口の役1割のかたが津波の犠牲になられたそうです。
町役場は完全に水をかぶり、町長をはじめ役場のかたは皆さん亡くなられたとのこと。
そのまま残されている廃墟となった建物がその凄まじさを物語っています。
私達は仮設住宅の集合所3箇所にうかがいました。
年配のかたが多かった中、そこで育った小さな女の子も二人。
目を輝かせて一緒に歌って手拍子をとってくれました。
その明るさに胸を打たれました。

しばらくすると、少しずつ津波の時の経験をお話してくださったおばさまも。
4人でお茶をしていた時に地震にあい、お一人だけが助かった話。
また膝まで上がってきた水に流され、気がついたら高い所に運ばれていて
助かったかたはその時の恐怖と寒さを語ってくださいました。
皆さんの心の傷は計り知れません。6年半も経っているのに、まだ仮設住宅で暮らしている…..。
少しずつ心を開いていく皆さんのお話を聞いてあげるのが「お医者さんのお茶っこ」だそうです。
素晴らしいことですね。今回同行した友人二人もその輪の中に優しく加わっていました。

私はヴァイオリンを通してお話できたような気がします。
大切なことをたくさん教わった、とても貴重な体験でした。
どうもありがとうございました。また参加できることを心から願っています。

大平まゆみ
